
むかしの人が、洞窟やお墓の壁にえがいた絵を「壁画」といいます。なかには千年以上も前のものもあり、その時代のくらしや考えを今につたえてくれる、たいせつな宝物です。でも何もしないと絵はどんどんいたんでしまうため、人の手で守っているのです。

壁画がいたむ理由はいくつかあります。まず、湿気が多いとカビがはえます。つぎに、光が強くあたると色があせます。また、見に来る人のはく息にふくまれる水分や、気温が上がったり下がったりするくりかえしも、絵の表面をいためる原因になります。だから、まわりの環境をととのえることが大切です。


守りかたには順番があります。まず、絵のある部屋の温度と湿度を、きかいで一定にたもちます。カビがはえない環境をつくるためです。つぎに、照明を弱くして光のダメージをへらします。そして、いたんだ部分は、専門家がとても小さな道具を使い、時間をかけてなおします。この作業を「修復」とよびます。